那覇市に移住したり、旅行で訪れた人が驚くことのひとつ。
それは「カラスをほとんど見かけない」ということです。
日本本土では朝のゴミ出しの時間にカーカーと鳴きながら飛び交うカラスたち。しかし、那覇市ではその姿をめったに見ることがありません。なぜ、那覇にはカラスがいないのでしょうか?
今回は、沖縄本島・那覇市に住む筆者が、実体験を交えながらその謎を徹底的に解説します。
カラスがいない?最初は信じられなかった那覇の街

私は29歳で沖縄に移住してきました。静岡県出身で、移住前は関東圏に住んでいました。沖縄に来て最初に驚いたのが、「カラスがいないこと」。
朝の散歩や出勤時、コンビニ前や公園にゴミがあっても、カラスの姿は見当たらない。これは本当に不思議な光景でした。
移住して1ヶ月が経っても一度も見かけず、「まさか絶滅…?」とすら思ったほど。調べてみると、那覇にカラスがいないのにはちゃんとした理由がありました。

日本本土ではどこにでも見られるカラスが、なぜ那覇にはいないのでしょうか?今回は、その理由を徹底解説します。
カラスが那覇にいない主な理由4つ
① 食料が少ない環境
カラスは雑食性で、特に人間の出す生ゴミや死骸を好んで食べます。しかし、那覇市では以下の理由から、カラスにとって“エサの確保が難しい環境”となっています。
- 高温多湿な気候で、ゴミがすぐに分解・腐敗してしまう
- ゴミ収集が時間通りに徹底されており、カラスが荒らせる時間がない
- ゴミ分別が厳格で、生ゴミがむき出しになっていない
つまり、「カラスにとって住みにくい=餌が手に入らない」環境なのです。
② 独自の生態系で競争に負ける
沖縄本島は亜熱帯の自然環境を持ち、日本本土とは違った生態系が発展しています。特に鳥類の多様性が高く、固有種や希少種も多いのが特徴です。
- 那覇周辺には**猛禽類(ミミズク・サシバなど)**が生息
- カラスよりも適応力の高い鳥類が生態系の上位にいる
- 棲み分けの競争にカラスが不利
つまり、那覇の生態系ではカラスが「生き残りにくい」のです。
③ 島嶼性と移動の困難さ
那覇市は沖縄本島の南部に位置し、日本本土から約600kmも離れた場所にあります。空を飛べるカラスとはいえ、海を越えて定住するのは簡単ではありません。
- 島嶼(とうしょ)性のため、陸続きの地域に比べて流入しにくい
- 一時的に飛来することはあっても、定住は難しい
- 本土とは違う捕食者や環境への適応力も求められる
移動能力があっても、「来る」「住み続ける」「繁殖する」の3条件を満たせなければ、生息地にはなり得ません。
④ 人間による都市開発と対策
那覇市は沖縄県の県庁所在地であり、都市化が進んでいるエリアです。実はこの“都市開発”も、カラスが住みにくくなる原因のひとつです。
- 街路樹や電柱の数が少ない → 巣を作りにくい
- 過去にカラス被害への駆除対策が実施された可能性
- 騒音や人の往来が多く、警戒心の強いカラスには不向き
「自然が多い=鳥が住みやすい」と思われがちですが、那覇の都市構造はカラスにとっては不快なのです。
カラスがいないことで得られるメリット

那覇で生活していると、「カラスがいない」ことによるメリットを日々実感します。
● ゴミ荒らしの被害がない
本土では、生ゴミの日になるとゴミ袋が破られ、道路が散らかってしまう光景をよく見かけます。那覇では、そういった被害がほぼゼロです。
● 鳴き声のストレスがない
朝5時や6時に「カーカー!」と鳴かれてイライラ…なんて経験は那覇ではまずありません。静かで落ち着いた朝を迎えることができます。
● 沖縄固有の生き物を守る環境が保たれている
那覇では、沖縄特有の鳥や昆虫が数多く生息しており、観光資源にもなっています。カラスのような強い捕食者がいないことで、生態系の多様性が守られているのです。
実際に「一羽もいない」のか?
ここまで読んで、「とはいえ、那覇にも1羽くらいはいるのでは?」と思った方もいるかもしれません。
答えは、「完全にゼロではないが、極めて少ない」。
実際、筆者も北部のヤンバル地方に遊びに行ったときに、カラスらしきシルエットを何度か見かけました。ただ、近くで見るとヤンバルクイナや他の鳥類だった…ということも。
つまり那覇市内では「日常的に見ることはほぼない」が正確な表現です。
他の地域と比較してみた
| 地域 | カラスの目撃頻度 | 鳴き声ストレス | ゴミ荒らし被害 | 生態系の多様性 |
|---|---|---|---|---|
| 東京・大阪 | 高い | 多い | 多い | 低い |
| 那覇市 | ほぼ見かけない | ほぼなし | ほぼなし | 高い |
| 沖縄北部 | 時々目撃あり | 少ない | 少ない | 非常に高い |
この比較からも、那覇市がいかに「カラスのいない快適環境」であるかが分かります。
まとめ|カラスがいない那覇、暮らしやすさの理由にも

那覇にカラスがいない理由をまとめると…
- 高温多湿+分別の徹底でエサがない
- 沖縄独自の生態系にカラスが適応できない
- 離島であるがゆえに移動が困難
- 都市構造や対策によって住みにくい環境
という複合的な要因が重なっているからこそ、那覇はカラスがほとんどいない稀有な地域になっているのです。
そのおかげで、ゴミ被害が少なく、静かで落ち着いた生活が実現しています。
沖縄への移住や観光を考えている方は、ぜひこの「快適な朝と鳥の少なさ」も注目ポイントのひとつとして覚えておいてくださいね。


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