2024年に実施された沖縄県の「県民意識調査」によると、県民の87.9%が「沖縄に生まれ、生活できて良かった」と感じていることが明らかになりました。この結果は、沖縄に住む人々が地元に強い愛着と誇りを持っていることを示しています。
しかし一方で、社会全体に対する満足度や生活状態への不安、将来展望の厳しさなど、「楽園」としての沖縄の裏にある現実も浮かび上がってきました。
本記事では、この調査結果をもとに、沖縄の現状と課題、そして移住を検討している方へのアドバイスをお届けします。
約9割の県民が「沖縄に生まれてよかった」と実感

地元への誇りと幸福感
- 「沖縄県に誇りを感じますか?」→ 83.3%が「誇りを感じる」
- 「沖縄に生まれ、生活できてよかった」→ 87.9%が肯定的
- 「自分は幸せと感じている」→ 83.6%が「幸せ」または「どちらかといえば幸せ」
これは非常に高い数値であり、沖縄県民の多くが精神的な豊かさを感じていることが分かります。
ただし、社会への満足度や将来への不安も
一方で、社会全体に対する満足度は33.5%にとどまり、55.3%が「満足していない」と回答。満足度が上がらない背景には、物価高や収入の停滞など、経済面の不安があると考えられます。
さらに、
- 「今後の生活状態は悪くなると思う」→ 29.2%(前回調査より6.3ポイント増)
という結果からも、将来に対する懸念が高まっている様子が見てとれます。
生活における重要課題と満足度
県民が重要視している施策と、現実の満足度とのギャップも明らかになりました。
満足度が高い項目
- 上下水道(水の安定供給)→ 高評価
不満が多い項目
- 物価の安定
- 着実な収入の増加
- 教育環境
これらは、沖縄に限らず全国的な課題でもありますが、観光産業や公共交通が発展途上にある沖縄では、特に切実に感じられているようです。
県民が望む重点施策とは?
調査では、今後県が優先して取り組むべき課題として、次のような回答が上位に挙げられました。
- こどもの貧困対策(41.8%)
- 持続可能な観光地の形成/米軍基地問題の解決
- 陸上交通の整備(交通渋滞や公共交通への不満)
特に「交通整備」が前回よりも順位を上げている点は、車社会の沖縄での生活の不便さが深刻であることを物語っています。
離島住民の厳しい視線──将来への希望が減少
本島と比べ、離島住民の将来に対する見方はよりシビアでした。
- 「将来は今より輝いている」と答えた人:16.6%(4.3ポイント減)
- 「そうは思わない」と答えた人:40.7%(6.5ポイント増)
離島においては、医療・福祉、交通アクセス、産業振興の遅れが課題として顕在化しており、移住者や観光客を受け入れる体制にも今後改善が求められています。
沖縄に移住したい人・検討中の人へ伝えたいこと
「幸せ」を感じる人が多い沖縄。ただし現実を知った上で判断を
今回の調査結果からも分かる通り、沖縄県民は「生まれ育った地を誇りに思い、幸せを感じている」人が多数です。これは他の都道府県と比べても特筆すべき点でしょう。
しかし、移住を考える人にとっては次のような点も冷静に見極める必要があります。
✔ 物価は安くない(むしろ高騰傾向)
✔ 収入水準は全国平均より低い
✔ 公共交通が未発達で、車は必須
✔ 離島など一部地域では医療アクセスが課題
沖縄で幸せに暮らすためには
- 生活コストと収入のバランスを把握する
- 仕事や住居を慎重にリサーチする
- 「観光」と「生活」のギャップを理解しておく
このような視点があれば、「理想と現実のギャップ」で移住後に後悔するリスクは減らせます。
まとめ:沖縄の魅力は人々の誇りと結びついている
沖縄県民の大多数が「沖縄で生きることに幸せを感じている」という事実は、地域文化や人間関係の温かさ、自然の美しさがもたらす心の豊かさの証でしょう。
ただし、経済面・社会インフラ・将来不安といった課題も依然として存在します。
沖縄移住を考えている方は、この「光と影」の両面をしっかりと理解し、自分にとって最適なライフスタイルかどうかをじっくり検討してみてください。


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