投資助言ではありません。最終判断はご自身で。数値は変動します。必ず直近の決算・IRで確認してください。
生成AIバブルの“主役銘柄”が走ったあと、「実需に近く、まだ評価余地がある銘柄」を拾いたい——そんな視点で**出遅れ/割安“候補”**を5社ピックアップ。
単なる銘柄名紹介で終わらず、強み/注目KPI/リスク/簡易バリュエーションの見立て方まで、実務目線でまとめます。
◇目次
この記事の読み方(30秒)
- テーマ別に分解:AI=(インフラ/SaaS・アルゴリズム/SI・導入支援)
- “出遅れ”の定義:実需が伸びる土台があるのに、評価が先行組より相対的に低いもの
- “割安”の見方:単年PERだけでなく、成長率・ROE・FCF・契約数/KPIの進捗も一緒に見る
5銘柄サマリー(まず全体像)
| テーマ | 銘柄 | コード | 強みの一言 | こんな投資ストーリー |
|---|---|---|---|---|
| AI導入支援 / 分析 | ブレインパッド | 3655 | データ活用×AIの実装力 | 生成AI導入の“現場化”で案件積み上がり |
| モデル学習基盤 / ハード | ジーデップ・アドバンス | 5885 | GPU/HPC調達と統合で高速展開 | データセンター/開発案件の拡大取り込み |
| 国産クラウド / DC | さくらインターネット | 3778 | 国産AI基盤×クラウド運用 | 政策追い風×国産志向でストック伸長 |
| AI SaaS / NLP | PKSHA Technology | 3993 | 日本語NLP×業務SaaS | 既存顧客深耕+縦展開で売上加速 |
| AI×DB/クラウド | 日本オラクル | 4716 | 企業DB×AIの“ど真ん中” | 生成AI需要の土台で収益質改善 |
※直近の評価水準は日々変わります。**「相対的に出遅れ」**という視点での候補抽出です。
1|ブレインパッド(3655)—「PoCで終わらせない導入屋」
事業の要点
- データ基盤整備→分析→AI実装・運用までワンストップ。
- 広告・EC・製造・金融での増収案件が多い。生成AIの実用化に強い土台。
“出遅れ/割安”に見える理由
- 話題先行の純AIプラットフォームに比べ、受託っぽく見えて地味。だが、実装型の粗利改善が効いてくる局面では見直し余地。
注目KPI
- 期末受注残/稼働率、コンサル→運用ストック化比率、1社当たりARPU。
見るべき指標
- 連続売上成長率、営業利益率の上向き、ROEの持続(>10%目標)。
主要リスク
- 人員採用・単価改定の遅れ、特定大口への偏り。
2|ジーデップ・アドバンス(5885)—「GPU不足の時代の装置産業」
事業の要点
- GPU/HPCサーバーの調達〜構築〜運用。学習需要とともに案件が拡大。
- ベンダー中立で、納期確保と統合力に価値。
“出遅れ/割安”に見える理由
- 利益変動が景気やGPU供給の影響を受けやすく低く見積もられがち。
- 中期では学習需要の常態化で収益の平準化余地。
注目KPI
- 受注残/リードタイム、粗利率(機器のみ→統合/保守のミックス改善)。
見るべき指標
- 営業CFと運転資本の回転、自己資本比率。
主要リスク
- 供給制約、価格競争、為替。
3|さくらインターネット(3778)—「国産AIインフラの受け皿」
事業の要点
- データセンター/クラウド基盤。国産AIの計算資源提供に絡む。
- 政策支援や国内需要の増大でストック売上を積み上げやすい。
“出遅れ/割安”に見える理由
- テーマで物色→調整のサイクルが大きく、中長期の設備稼働→収益化の時差で評価がぶれがち。
- フル稼働期に営業レバレッジが効くと再評価余地。
注目KPI
- ラック稼働率/解約率、AI用途の契約期間(長期化)、電力コストの転嫁。
見るべき指標
- EBITDAマージンの上昇、有利子負債と設備投資計画のバランス。
主要リスク
- 電力価格、設備遅延、価格競争。
4|PKSHA Technology(3993)—「日本語×業務に刺さるAI SaaS」
事業の要点
- FAQ/問い合わせ自動化、対話・文書要約、需要予測など日本語NLPに強い。
- 大企業の業務の“AI化”を進めるSaaS+プロフェッショナルサービス。
“出遅れ/割安”に見える理由
- 研究色の強い企業に見られがちで収益寄与の立ち上がりが評価に反映しにくい。
- だがロゴ拡大×アップセルが回ると、利益の上振れ余地。
注目KPI
- SaaS ARR、NRR(既存伸長率)、大型ロゴの導入数、粗利率の改善。
見るべき指標
- 連続増収、販管費率の逓減(スケール)、フリーCF黒字化の継続。
主要リスク
- 大口更新のブレ、価格交渉力、海外モデルとの競合。
5|日本オラクル(4716)—「AI時代の“基盤”でリレー評価」
事業の要点
- 企業システムのDB/クラウド。生成AI活用の土台(データ管理・セキュリティ)で必須。
- 目立つ“AIピュア”ではないが、必ず通るレイヤー。
“出遅れ/割安”に見える理由
- 話題性は控えめで評価は後追いになりやすい。
- しかしAI導入=データ整備・DB更新が不可避で、粘り強い収益基盤。
注目KPI
- クラウド関連の売上成長、サブスク比率、サポート/アップセル動向。
見るべき指標
- 安定ROE、配当・株主還元の一貫性、営業利益率の維持。
主要リスク
- 大型案件の期ズレ、為替、グローバル競合。
実務メモ:割安/出遅れ“っぽさ”を素早く見抜く3チェック
- 成長×利益の同時確認
- 売上CAGR(3年)と営業利益率の両方が上向きか - 資本効率のトレンド
- ROE/ROICが改善基調か(単年の偶然でなく複数期) - KPIが語る“実需”
- 受注残/ARR/稼働率など次期につながる定量が増えているか
カンタン試算:自分で“妥当株価レンジ”を出すテンプレ
- 割安感(成長PER)
- 目安PER ≒ 15 + 成長率(%)/2
- 例:売上成長率20% → 15+10=PER25倍が妥当の一つの目安
- EV/売上(成長SaaS)
- 目安EV/S:成長率(%)÷10(15〜30%成長なら1.5〜3倍目安)
- 簡易DCF(超ざっくり)
- FCF次年度×(1+g)/(WACC−g)で概算企業価値→純現金調整→株式価値
- gは長期2–3%、WACCは8–10%など保守的に
数値はあくまで“枠”。直近決算・受注・KPIで上振れ/下振れを必ず補正。
カタリスト(再評価の“きっかけ”)
- 生成AIの本格導入案件(PoC→本番移行)IR
- 長期契約/価格改定/ストック化の加速
- GPU/電力の供給改善でリードタイム短縮
- 公共・金融・製造など守りが堅い産業での横展開
共通リスク
- テーマ先行・バリュエーション拡大後の巻き戻し
- サプライ(GPU/電力/ラック)制約
- 海外“超大型AI”との競争圧力、価格下落
- 法規制・データガバナンスの変更
まとめ:勝ち筋は“現場に入っている会社”
- 「生成AIすごい」よりも、現場に落ちる実装を持つ企業を。
- 受注残・ARR・稼働率など“来期に効くKPI”が伸びているかを最重視。
- “割安”は単年PERの低さではなく、キャッシュ化と継続性で測る。
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